高水村塾・松下村塾を範として開学
本学の淵源をたどると、吉田松陰の松下村塾を理想とし、明治31年に創設された高水村塾にまで逆のぼる。知育偏重の教育に抗して、訓育を重視した質実剛健を旨とする教育が、開学以来の理想となっている。その後、本学園は中等教育機関として発展、昭和46年(1971年)には子女の高等教育を求める地域の要望に応え岩国短期大学が開設。高水学園の一貫した実践的教育目標は、徳育を重んじる全人教育、堅実で明朗な人物の育成、そして、勤労を重んじ実践力に富む人物の育成。岩国短大の教育目標もこれに準じて、「明るく行動力があり、人を思いやることのできるバランスのとれた人物」の育成が教育目標となっている。
先人たちのパイオニアスピリット
「…転出以来すでに三十年有余年を経過、おそらく学校安住の地となろうが、しかし常に忘れてならぬものは、創立者たちの精神と歴代にわたる経営者の心魂を傾けた尊い姿でなくてはならぬ」(初代学長・宮川澳男「教育随想」15頁より)本学園に属する我々は、明治の志士のごときパイオニアスピリットを忘れず、社会の変化に対応して、地域の高等教育機関として確かな役割を果たし続けていく必要がある。